SP404シリーズのデメリット(欠点)とは?

イントロダクション

大人気サンプラーのSP404(SX)。Lofiサンプラーの決定版とも言われています。

しかしながら、SP404SXは持ち運びを重視したコンパクトサンプラー。デメリットも多く指摘されています。

この記事では名機SP404SXの2つの大きなデメリットについて紹介致します。

2021年11月にSP404MK2が登場!今回紹介するデメリットを全てカバーしています!

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ピッチシフト(Pitch Shift)

Ugly Pitch

一番の欠点、それはピッチシフトです。

サンプリングした音のピッチを上げたり下げたりすることで好みのBPMに合わせることができます。しかし、SP404でサンプル音のピッチを変えようとすると、とても機械的で音が破綻してしまう場合があります。

SP404の後継機であるSP404Aが発表された際、Facebookのローランドコミュニティでは、どうしてピッチシフトを強力にするアップデートをしてくれなかったのかというコメント多数ありました。つまり、SP404より前機であるSP303の方がまだピッチシフトが優秀だったそうです。

それぐらい、SP404シリーズのピッチシフトについて不満を持っている方はとても多いです。

SP404 HAS AN UGLY PITCH

こちらビートメーカーはピッチシフトをUgly(とても酷い)と評価。

冒頭で散々怒りながら文句を言うのですが、後半に出来上がったビートはなかなかナイス!(笑)

とてもセンスがあるビートメーカーですね。

ピッチシフトのチュートリアル

では、実際にどのようにピッチシフトしているのかも参考にしてみましょう。

こちらの動画↓ではMFX20 [Pitch]と DJFX/Looperの2つを使ったピッチシフトの方法を紹介していますが、うーん。あまり良い結果ではないそう。DAWでピッチを修正してから、SDカードで戻しても良いとも言っていますが、できればハードだけのワークフローで進めたいところ。

Two ways to re-pitch samples with the SP40SX/A

パン振りがとても不便

2つ目の欠点、それはPanning(パン振り)。

パンを振ると言うのは、サウンドを右 (R )や左 (L) に振ること。

例えば、ドラムパターンを作るときにハイハットを少し左から出してみよう、スネアやキックは少し右から出してみよう、など実際のドラムセットと同じように空間を作ることで、臨場感あるドラムループが作ることができます。

こちらはZoom Sampletrak ST-224でパン振りをした場合。

SP404でパンを振るにはリサンプリングで一つ一つ録音していかなければなりません。

しかし、SP404シリーズではパン振りのためにリサンプリングを繰り返すことで、よりLofiサウンドになっていくとも言っています。

この不便さは、独特な音を作る上において、それはそれで一つの魅力と捉えても良いかもしれません。

まとめ

如何でしたでしょうか?

SP404のデメリットと捉えるか、それを魅力と捉えるのか、本人のセンス次第だと思います。

蛇足ですが、SP404はMadlibやDev Largeのようにサンプル素材を生かしながらブレイクビーツを作るのにとても適しているサンプラーだと思います。サンプリングタイムが長くとれることや、EXIT Sourceで外部音源をThruできることも大きな利点です。

ブレイクビーツのループを探している若かりし頃のMadlib。

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